① 留学した理由と目標

H.K.

留学を決めた理由として一番大きかったことは、“ずっと留学してみたいと思っていた”ということ。大学に入学する前から「大学生になったら留学したい」とずっと思っていたが、現実的に考えると留学に行くための最低限の英語力も、費用も、全てが足りなかった。だから、周りの友達が留学に行ってもただ羨ましいと思うだけだったし、自分が留学できる日は来ないだろうな、と思っていた。

大学4年生になる時、あとは就職活動と授業を頑張って卒業するだけ、と思っていると、ふと「大学生活でやり残したことは無いか」と考えついた。授業は、怠けた時期もあったけれど、卒業が見えるくらいには順調で、アルバイトは自分の好奇心のままに色々な仕事に挑戦したし、稼いだお金で世界中を旅したし、好きな服や本を買ったし、毎日毎日疲れるまで友達と遊んだし、大好きな吹奏楽を続けてみたり、(下手だけど)ダンスに挑戦したり、この4年間を大切に過ごせたな、、、と思っていた。でも、ずっと“留学”を諦めていたことを思い出した。

4年生の後期、就職活動も終わって(いるはず)、授業も楽になってきて、時間が出来る!と思い立った。しかも、この4年生の後期に何もせず、ただアルバイトをして遊んで過ごしたくないと思った。でもこれだけは、いつものように自分が「やりたい!」と思ったからといって出来ることではなくて、やっぱり家族に支援してもらわないといけないことだった。試しに言ってみた時、やはり両親は最初は微妙な反応だった。でも最終的に背中を押してくれたのは両親だったし、反対していた祖父母だった。こばさんは、費用面をカバーしてくれる制度を沢山紹介してくれて、「絶対行った方がいい」と後押ししてくれた。

周りの人が支えてくれたが、それに加えて私が留学の出願基準のTOEFLの点数を取ることと、就活と両立することが必要だった。就活のために自己分析や企業研究をしたり、説明会に参加したりしながら、合間に留学に必要な書類を書いて、勉強をして、英語面接に備えて対策をして、記憶が無いほど忙しい日々だった。目の前のことを一つずつ片付けて、気が付いたら留学に行けることが決まっていて、就職先も決まっていた(笑)この準備期間も含めて、留学できたことは、本当にいい経験になった。

また、私は客室乗務職を目指して就職活動をしていて、他業界から一つも内定が出なくても、どこかで「客室乗務職に受かる」という根拠のない謎の自信があって、もう来年から客室乗務員になると思っていた。だから、そのために“英語力をあげる”、“様々な人種の人とスムーズにコミュニケーションできるようになる”ことが必要だと考えて、社会に出るまでに留学をして、現地でコミュニケーションの修行を受けたかった。これも留学を決めた理由の一つだった。世界を舞台にした職業だから、自分の意見を英語で相手に伝えることも必要だと思ったし、私はもともと自分の意見をはっきり言うことが得意ではなかったため、“自分とは”を大切にする場所に行って、少しでも自分の意見をはっきり伝えられるようになることも目標だった。

楽しそうなことにすぐに夢中になり、自分の興味のあることにすぐに走っていってしまう性格の私が、何しに留学に来たかを見失わないように、この「英語力をあげる」、「様々な人種の人とスムーズにコミュニケーションできるようになる」、「自分の意見を英語で相手に伝える」という主な3つの目標を紙に書いて、たまに見返して、ずっと心にとめて5カ月間過ごした。