
次世代を切り拓くのは我らだから
日名地祐輔
留学がなぜ必要なのだろうかと考える時に「語学力」の向上、エキゾチックな体験などが目的としてよく挙げられることが多いが、個人的には違う角度から留学の必要性を考えるようになった。海外に行き、異文化を実体験して「たのしかったな~」で終わってしまうのは非常に勿体ない。将来の日本国を背負っていくための視点を身に付けるという観点から考えると留学はより良いものとなり、実際にそれが留学の質的向上にも繋がり重要な要素となってくるだろうと考える。
将来的に日本国を背負っていくのは今の若者達であり、この流動的な世界情勢を渡り歩いていかなければならず、時間がある大学生活で海外に身を投じることは非常に重要だ。現在の世界を目に焼き付けてくる、肌で実感する、海外の人々と実際に触れ合う、これらの体験は外交的視野の拡大につながり、国内にいるだけで培うものとは考え方の幅及び柔軟性が全く異なるものになると思う。例えば、1980年代における日本と中国の立場と2015年における立場は全く違うものであり、そして2030年には現在の状況のものとまた違ってくるだろう。その時代を担うのは今学校で勉強をしている学生であり、現在国会で論戦している政治家でも各省庁で働いている官僚でもないのだ。そう、将来の日本を担い中核的役割を果たしていくのは現在学生をやっている私たちなのだ。(余談「国家公務員にならないからいいや~」とかではなく、選挙権があるのだから、政府に影響をもたらすこともできるわけなので、投票に行ってもらいたいとしみじみ思う。)
留学は、語学力向上や異文化間体験をすることができ、時代の潮流とともに必要性も高まってきている。それだけでなく、留学には外交的視野を拡大することもできる。次世代の国を背負っていくような人材を育成する点も踏まえながら、国家も留学を促進する体制を構築してもらいたい。同時に留学に行く学生は世界における自国の立場を感じてもらうことが非常に大切だと思う。実際、留学ではないが、欧州を旅した際に、欧州における日本人の扱われ方や考え方を知り、東南アジアに短期留学した際に各国日本人に対する考え方が共通な所もあり、異なっている点もあり、「海外行かなきゃ分からないこと多々あるなあ。」と実感した。やはり、海外的視点を感じながら、次世代における日本の外交的視野を拡大するには多くの学生は留学に行かなければならないと思う。今後、若い世代の未来を切り拓くのは私たちなのだから。