
50万円あれば多くの海外経験ができる
兵頭純子
海外留学をサポートしてくれる斡旋会社に書いてあるプランニングには生活費や航空費などが含まれていない場合が多い。今回ここで紹介するものは、斡旋会社が紹介しているものを使用しながらおおよそではあるが出国~帰国までで予算50万円以内におさまる海外留学のプランニングである。
まず、語学力向上・強化を目的としていく人に私がおすすめしたいのがフィリピン・セブ島への留学である。フィリピンは、アメリカ・イギリスに続いて世界で3番目に英語を話す人口が多い国であり、英語力は欧米圏と比べても遜色はない。そのうえ、欧米圏に留学に行く費用の約2/3で済み、航空費も断然安い。たとえば、グローバルスタディ海外留学センターという斡旋会社のセブ島留学プログラムであれば、1日6~8時間の授業時間で、一日の授業の半分をマンツーマンレッスンで過ごし、時事英語などを学ぶことができるカリキュラムが12週間で375,600円。この代金には、語学学校授業料、寮滞在費、3食の食事、空港までの送迎費、その他各種手数料が含まれているため、他に出費があるものは航空費と雑費・交際費くらいであろう。航空費は成田空港発のアシアナ航空を使用し、1月の終わりから4月の初めの12週間だと設定すると、約45000円であり、この時点での総額は42万円と少しであり、自宅から空港までの交通費や、現地での観光費、交際費等を考えても50万円以内でセブ島に約3か月間海外留学できるプランニングであろう。
もちろん語学留学という形でなくても、海外ボランティアという形で国際交流を深めたいという人もいるであろう。私自身が今現在お世話になっている国際ボランティアNGOのNICEという団体のプログラムを例にとってみる。たとえば、タイでの農業ボランティア。エコガーデンやリサイクル、地元の子供たちとの交流などの3つのプログラムが合わさったボランティア活動であるが、期間は1か月、このプログラムは現地に支払う追加登録費はかからないが食費は実費であるため、1か月の食費を約2万円(物価が安いため)プログラム参加費用の71500円と航空費を合わせてみても15万円いくかいかないかであろう。同じようなプログラムを組み合わせれば、より多くの海外経験を50万円以内という予算ですることも可能ではなかろうか。
海外留学に踏み出せない大きな要因の一つに、費用・経済的な問題が挙げられる。しかし、限られた予算の中でも海外留学にいくことは可能である。期間は短いかもしれないが予算以上の価値を見出せるか否かは自分自身のプランニングと意識の高さにかかってくるであろう。