
留学先の選定は自分の欲求を正面にだして
久米梨紗子
留学先をどこにするか。とにかく長い期間外国にいたい、安く行きたいなど、人それぞれ希望があると思う。決め手となるのはやはり、留学を通してどんなことを学びたいか、何がしたいのか、が大切だと私は思う。私自身も、留学に行きたいなーとは高校3年生のころから思っていたが、希望の留学先が年々変わってなかなか決まらなかった。高校3年のころは、ただ楽しそうだからという理由でディズニーのインターンシッププログラムに参加したかったし、大学1年の頃はオックスフォード大学の威厳のある雰囲気に憧れていた。そして、結果的にはアメリカのインディアナ州にある、IUPUIという大学に留学することを決めた。私にとって決め手は大学のセメスター留学の協定校であることと、ホームステイが出来ることだった。
まず、大学が協定を結んでいる学校に候補を絞った理由は、安心・安全面からだ。自分で行きたい国、行きたい大学を探した場合、たくさんのことを確認しなければならないが、大学の協定校であれば間違いなく単位が認定され、休学する必要もない。私はどうしても4年で卒業したかったので、ここはとても大切な条件となる。さらに前例がたくさんあるため、事務所や経験者から情報を得られ、事前準備がしやすいことも大きなメリットだ。私はこの留学まで1度も海外旅行などをしたことがなかったため、両親は出来るだけ安心で安全なところに送り出したいと願っていた。次にIUPUIを選んだ理由は、ホームステイが出来る留学先だったからだ。他の留学先ではほとんどの場合学校の寮に滞在することとなる。それはそれでルームメイトとの交流で異文化について知ることが出来たり、同年代の友達が作りやすく楽しそうではある。しかし私は留学を通して、学生に限らない、アメリカの人々の自然な暮らし方を知りたかったし、体感したかった。結果、27歳のパパに30歳のママ、2歳半の双子の女の子と一緒に暮らすことになった。パパとママが若かったため、親というよりは友達だったり、お兄さんお姉さんという感覚で、なんでも気楽に話しやすかった。双子もとてもよく懐いてくれて、一緒に図書館に絵本を借りに行ったり、スーパーへ買い物に行ったり、日曜の朝に教会へ行ったりした。留学先を探すまで、IUPUIなんて聞いたこともなかったが、自分にとって大切な条件は何か?というのをよく考え選んだ結果、私はホストファミリーとかけがえのない時間を過ごすことができた。
ちなみに、オックスフォード大学へ留学した友人の意見としては、確かに世界的にも有名な大学というだけあって、優秀な人達に出会うことはできたが、勉強が大変なだけに、あまり一緒に時間を過ごすことはできなかったし、授業も留学生用の授業にしか参加できなかったと言っていた。このような意見もあるからこそ、私は自分にとって留学とは何かというものを突き詰めて考えて、留学先を選んでほしいと思う。