
社会は多様な人材を必要としている
上條秀斗
グローバル化が進み、それをより一層推進している日本であるが、誰もが留学をする必要はないと考える。日本政府や企業が考えるグローバル化とは世界とビジネスをする上でのコミュニケーションに欠かせない英語の習得といかなる状況でも柔軟に対応するための感性や異文化理解を指すが、これはリーダーとなる人間、あるいはそれに従事する有能なビジネスマンに必要なことであろう。つまり国民全員がリーダーになる必要はない、むしろならないほうが良い、なってはならないというのが私の考えだ。言葉は悪いが、世の中は誰にでも出来るような仕事で溢れかえっている。しかし、それらの仕事がないと政治や経済をはじめ国自体が成り立たなくなってしまう。仮にコンビニやスーパーなどの店員がいなくなれば気軽に物を買うことが困難になり、清掃員がいなくなれば世界はゴミまみれになる。極端であるがこういった人たちが高い志を持って留学をし、世界とともに働きたいと全員が考えるようになってしまっては世の中の崩壊は必至であろう。誰にでも出来る仕事というと軽視しているように思えるがそのような仕事を買って出てくれていると感謝しなければならない気がする。たしかに社会は多様な人材を必要としており、いかなる職業につこうともグローバルな社会環境を避けては生きていけない。だからこそ、留学する人間は高潔な目標を持って、グローバル人材に近づいていくよう努力しなければならないと考える。