美しい自然と戦争の爪痕から感じたこと

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サイパンでのゼミ合宿では、平和な日本での普段の生活においては得られない、戦争への気づきや刺激を受けました。1日目の夜に観た映画『太平洋の奇跡』では、サイパンにいた日本人が、米軍に対してとてつもなく深い憎悪を持っていたこと、そして米軍の中にも、敵国である日本に対して侮蔑的な感情を持つ一方、施しをする兵士がいるなど相反する行動があったことも印象に残りました。学校で歴史上の一つの出来事として習う授業よりも、戦争やそれにかかわる人々について身近に感じることができました。

2日目は、サイパンの主な戦跡をガイドの方に案内していただきながら巡りました。バンザイクリフは、透き通るような海に面した崖で、様々な慰霊碑が建てられていました。本当に美しい穏やかな風景で、多くの人が命を絶った場所だとは信じられませんでした。ラスト・コマンド・ポストの建物の壁には、日本人以外の観光客が書いたであろう落書きがあり、とてもショックを受けました。戦争は過去の出来事であり、もちろん忘れてはならないことですが、終わってしまったことに執着して停滞するより、国際平和実現のために戦争の反省を次世代につなげていくことに時間をかけるべきだと思いました。スーサイド・クリフには、仏教とキリスト教の信仰が入り混じったような像があり、人種や宗教を越えて、平和を望むべきだというメッセージが感じられました。アメリカン・メモリアル・パークでは、実際の兵士の手記や現地の方の声を録音で聴くことができました。ある日本人が、米軍の収容所に入れられる際に「アメリカ人の顔を初めて見た」と記しており、アメリカ人は鬼畜だと教え込んでいた日本の教育の根深さを痛感しました。

今回の合宿を通して、無知や偏った教育が、偏見や思い込みを生み事態を悪化させることを感じました。サイパンは、自然の美しさと戦争の爪痕が共存している場所で、複雑な気持ちになりました。これ以上このようなところを増やさないために、国際教育を広げていく一端になるよう、今後のゼミ活動につなげていきます。

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K.R.

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