今生きているということ

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今回のサイパン合宿でひとつ強く感じたことがある。それは、今私たちが暮らしている環境が決して当たり前ではなく、とても恵まれているものであるということだ。

サイパンに降り立ち、私は美しい自然を目の当たりにした。透き通った空、碧い海、真っ赤な夕焼けなどは、かつてここサイパンで多くの命が奪われる激戦が繰り広げられたことなど微塵も感じさせない。今はただただ、穏やかな人たちが平和な暮らしを送っていた。

戦時中、人々は自由に生きることを制限される。食べたいものが食べられない、学びたいことも学べなかったかもしれない。サイパンにおける戦闘によってアメリカにしても日本にしても、戦争のせいで命を失った多くの人びとのことを考えると悲しさや悔しさなど複雑な気持ちがこみ上げてくる。また、物にあふれ、自分の意志次第で興味関心など心の赴くままにやりたいことが出来る世の中がどれだけ幸せなことであるか気づかされる。現代を生きる我々は今自分が手にしている幸せに気づかず、満たされない、不満だ、と感じているのではないだろうか。

今も戦争やテロなどの問題が絶えず、苦しめられている人びとが世界には大勢いる。平和を享受している自分たち日本国民は、過去に戦争を経験しているからこそ、平和実現を訴えかけていくべきだと思う。これ以上悲惨な戦争によって悲しむ人を増やさないために自分たちに何が出来るだろうか。微力ではあっても自分たちにできることはあると思う。自分自身が戦争に関して理解を深め、自分の考えを持つことがまず第一歩ではないか。平和の実現に向けて活動を行っている団体を支援したり、選挙で一票を投じたりすることだってそうであると思う。一人一人が平和に対する理解を深め、それが広がってゆけば日本は世界平和実現の力になれるのではないだろうか。

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