学生の安全を第一義的に考える大学提供プログラム

萩澤 黛香

 そもそも多くの留学生は英語を学ぶために留学する。そのような中、日本の大学が学生のために用意する留学先が欧米の先進国ばかりである理由は2点考えられる。
  ①欧米の先進国は治安面で安定
  ②大学が提供するプログラムだから安心
 まず、①欧米の先進国は安全だからと考える背景として、英語学習という目的を達成するには単純にアメリカやイギリス等の英語圏に留学することを考える。そしてそういう先進国は比較的治安が安定していると感じているからである。比較的日本と同じように過ごすことができる環境を好む傾向がある。例えば、欧米の先進国は日本の様な衛生環境が整っており、食事にも不自由なく、また日本食が恋しくなれば日本食レストランに行くこともできる。そういった留学しやすい安定した生活環境が欧米の先進国にあることが要因であろう。
 次に②大学が提供しているプログラムだから安心と考える背景として、日本の大学では比較的教育・研究水準が高いと認識されている欧米の先進国の大学と協定を結んでいることから、そうした大学に留学することによって自身のイメージが上ったり、高い留学成果が期待できたり、更には授業料相互免除などから比較的安い費用で留学できるシステムを整備しているからであろう。また、お互いの大学で学生を交換することもできるため、双方のキャンパスで留学しない学生との異文化交流ができるという理由等から、大学の留学先が欧米の先進国ばかりに偏っているという現状を説明できると考える。