留学資金が足りない人は有給インターンシップ

上條秀斗

経済的な理由で留学できないと考える人も少なからずいる。でも大学によっては破格の安い留学プログラムもある。例えば明治大学国際日本学部のディズニーでの約5か月間インターンシップに参加する場合は、50万あればできる。TOEFL61点という参加資格、学内面接、ディズニーの国際リクルーターとの直接面接を経て参加が承諾される。約5か月間、二つの仕事を経験するのだが仕事の内容は人それぞれ。さらに働く場所もパークとホテルなど様々。日本人一人だけの職場に配属されることも少なくないうえに、人によっては人種差別を受けることもあるようだ。しかしそれらを乗り越えた人の成長は著しく、人間として一回りも二回り大きくなるだろう。私個人としてはホテルのフルサービスというディナーショーでの仕事と、クイックサービスというフードコートでの勤務を任された。ディナーショーでは受付やドリンカーなどをやっていた。最初の頃は全く自分の英語が通じず、英語を話すことが苦になっていたが、次第に周りの話しが理解できるようになるとともに自分の言っていることも伝わるようになった。英語習得を目的としている人には他にない最高の環境だと思う。

しかし私自身はメンタル面がもっとも鍛えられた。何より一人で生きていく術が身に付き、以前より肝が据わったように思える。お客様からの「あなたとは話したくないからEnglish Speakerを呼んできてという厳しい要求を突き付けられたことも少なくない。さらにフードコートの勤務では、自分がアジア人ということから雑用当然、お客さまと関わりのない仕事ばかりやらされていた。しかし私はめげることなく周囲に、いわゆる”仕事力”を見せつけて認めてもらった。マネージャーも評価してくれるようになり、コーディネーターという役職を貰う結果となった。このように自分の行動次第でどうにでもなるし、そうしなければ生きていけないという環境を味わうことはその後の人生において有益だ。人として成長したい人、メンタルを鍛えたい人、英語を習得したい人はもちろん参加するよう強く勧めたいし、なにより経済的に留学が困難な学生を支援する留学プログラムを用意すべきである。